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消された二回の日朝交渉記録

#朝鮮民主主義人民共和国#政治家


消された二回の日朝交渉記録


東アジア黙示録さんのブログです






引用


対北“賠償金”1兆円は、どの外交記録にも残っていない。隠滅された2回の交渉が再び国会の俎上に載る中、北工作機関の代弁者がメディアに復活。金王朝の紅衛兵たちが前線に躍り出る。



北朝鮮の景勝地・妙香山で接待を受けた記者団は、パニックに陥り、社会党委員長の田辺誠は発狂した。平壌に戻る列車が発車した時、金丸信の姿がなかったのだ。

平成2年9月に行われた金日成と金丸信の極秘会談。この席で、初めて北にプレゼントする“戦争賠償金”の具体的な額が提示された。外務省の随行員も通訳もいない口約束である。
▽妙香山の3党会談’90年9月

金丸信の洗脳を仕上げる為の特別な宴席。日本側の警護員は周辺に居た模様だが、宴席に付いたのは、北朝鮮側の日本語通訳を含む3人だけだったという。

今も我が国に絶大な悪影響を及ぼす妙香山会談。その全容を知る通訳は、名を黄哲(ファン・チョル)と言った。間もなく重用され、工作機関「統一戦線部」の対日エージェントとして暗躍を続ける。


「ファン・チョルこそ、90年代から日朝の舞台裏で走り回り、日本の政治家や新聞記者、官僚への工作活動を行った人物である」(重村智計著『外交敗北』89頁)

平壌支局開設をチラつかせての記者の包摂、政治家懐柔には金正日との太いパイプを騙る。統一戦線部のドン金容淳(キム・ヨンスン)に重用されたことは事実だが、機関の幹部ではく、平工作員だった。

それでも外務省は’97年の日朝赤十字会談で、この工作員をカウンター・パートと認め、局長級が対応。2000年8月に東京で開かれた第10回日朝正常化交渉には、副団長として来日を果たす。

「マスコミもひどいですね。現金をファン・チョルに手渡す記者さんも、少なくありません。まさかと思うような社と人物が出入りしてました」(前掲書118頁)


来日時の宿泊先を監視していた公安関係者は、そう呆れる。ファン・チョルの手持ちバッグは現金で膨れ上がったという。ただし、出国する際、バッグは萎んでいた。

立ち寄った都内の金融機関から送金したのか…我が国の公安当局よりも、北朝鮮の秘密警察「国家安全保衛部」が、消えた現金に重大な関心を抱いた。

【トップ工作員の失踪と2号登場】

来日の3カ月後、北京で開催された第11回日朝正常化交渉に、黄哲(ファン・チョル)は現れなかった。日本側の担当官が理由を訊ねても、曖昧な返答しか得られない。

外交協議に限らず、スポーツ交流などの海外訪問団には必ず監視役が紛れ込む。来日時にメディア関係者から公然と賄賂を受け取っていたファン・チョルが網に掛かったことは確実だ。

また同時期、ファンの後ろ盾である金容淳(キム・ヨンスン)も裏金作りの証拠を掴まれ、窮地に陥っていたとされる。表舞台から消えて暫く後、「交通事故での死亡」が手短に公表された。

金容淳は、金丸訪朝団に続く、渡辺訪朝団や村山訪朝団などの窓口として悪名高い。異様な対北コメ支援を始め、我が国の北朝鮮利権を詳しく知る人物で、与野党を問わず、政界に深く根を張っていた。


一方のファン・チョルは、いわゆる小物界の大物で、包摂済みの記者や外務省を狼狽させた。突然の音信不通。収容所送りになったのか、既に処刑されたのか。

「彼の消息を知ろうと、2001年の夏に日本の関係者が、こっそりファン・チョルの平壌市内のアパートを訪ねた。ところが、彼と家族の姿は見えず、別の一家が住んでいた」(前掲書90頁)

親交を深めていた自民党実力者や外務省担当者は、途方に暮れたという。共犯関係にあった北のパイプ役が突如消滅したのだ。そんな時、外務省の北東アジア課に北朝鮮から国際電話が入った。

「黄哲指導員の代わりに、別の高官が日本政府との連絡を取ることになりました。できれば、中国で1度お会いしたい。お話したいことがあります」(前掲書88頁)

平成13年(2001年)の秋のことだった。第1次小泉訪朝の約1年前。この「別の高官」が、ミスターXと命名された新たな対日エージェント・柳敬(リュ・ギョン) だった。

ファン・チョルに入れ込んでいた担当官らは、北の申し出に躊躇した。その中、新たに外務省アジア大洋州局長に就任した人物が色気を示す。ガチでマジの親北売国奴・田中均の登場である。

【隠滅された2回の交渉記録】

「平壌宣言自体、北朝鮮に行く正に飛行機の中で見せられた」

安倍首相が日朝平壌宣言の内容を知ったのは、署名が交わされる当日の朝だった。6月18日に開かれた参院決算委の質疑で新たな事実が浮き彫りになった。

第1次小泉訪朝当時、安倍首相は官房副長官として政府中枢に居た。日朝秘密交渉について知ったのは、訪朝予定が電撃発表される直前。そして合意内容を把握したのは平成14年9月17日だったのだ。


「平壌宣言の作成過程において私はそもそも当時、いわゆるハードライナー(強硬派)と言われておりました」

この日の答弁で安倍首相は、日朝秘密交渉が親北派サークルの中だけで進められていたことを強く示唆した。週刊誌や新聞紙の朗読が延々と続く今国会の中で、異彩を放つ質疑だった。

質問に立ったのは立憲民主党の風間直樹議員。野田政権で外務政務官を務めた人物である。質疑で風間元政務官は、日朝秘密交渉の暗部に切り込む。公文書“隠滅”という重大問題だ。

「当時の交渉担当者は2回分の公電、外交交渉の記録を外務省に残していない」

田中均は柳敬(リュ・ギョン)と30回近く接触したが、2回分の記録が消えている。しかも訪朝発表から当日に至る間の重要な大詰め交渉の公電。安倍首相は“隠滅された交渉”の内容を知ってるのか?

「ご指摘の部分の日朝交渉については、記録が存在していない為、当時の田中局長が北朝鮮とどのような交渉を行い、何を約束したか、残念ながら私は承知しておりません」


安倍首相はそう答弁した。南スーダンPKOの日報などとは比較にならない問題。そこでは約1兆円の国家予算を投入する案件が妥結した可能性がある。

「日本と北朝鮮の交渉担当者の間で内々の合意がなされたとも聞く。国交正常化の際に日本から1兆円規模の経済協力資金を提供するという合意文書が交わされたと耳にしています」


風間元政務官は自らが得た様々な情報から、抹殺された2回の交渉は、1兆円提供に関わる内容だったと推測する。合意文書は、これまでも「日朝覚え書」として存在が指摘されたものだ。

【対北提供額1兆円を指す符牒】

「私は知らない」

田中均は交渉記録の隠蔽疑惑に対し、そう答えた。小泉訪朝の3年後、官房長官に就任した安倍首相が日朝交渉を精査した所、2回分の欠落が判明。直接本人に問い質すと、完全にシラを切ったのだ。

「ちょっと知らない。当時は局長だったから、私が記録を書くわけじゃない」


メディアの質問にも開き直る。もっとも“隠滅された2回の交渉記録”を追及しているのは、産経新聞などごく一部で、捏造紙やTBSなど朝鮮労働党系のメディアは、完全スルーを決め込む。

訪朝を直前に控えた田中均とミスターXこと柳敬の交渉では、拉致被害者の取り扱いが主な議題になった可能性も残る。拉致事件への関心が急速に高まり、田中が慌てたのが、この時期だ。



一方、2回の交渉で協力資金問題がテーマになったとする風間元政務官の推測にも合理性がある。外務省内には20数回の交渉記録が保管されているが、閲覧した政府高官は、こう首を傾げる。

「1兆円とも80億ドルともいわれる北朝鮮への経済協力の金額に関する協議場面が出てこない」

日朝平壌宣言は、第2項目に掲げられた「経済協力」に関わる取り決めがメーンだ。理念的・抽象的な他の3項目とは大きく異なり、国際協力銀行(JBIC)という固有名詞が唯一登場する。

振り込み先が具体的に記される一方、金額に関する交渉記録が一切ないことは不自然極まりない。その中、金額については既に日朝で折り合いが付いていたとの見方もある。

それが金丸信と金日成の妙香山極秘会談だ。この宴席で金丸信は南鮮への経済協力資金をベースに「50億ドル」を提示。金日成の顔色を伺いつつ、最終的は「80億ドル」に引き上げたとされる。

宴席の詳細について日本側には何の記録も残っていない。判っているのは、金日成が満足し、直後から正常化交渉がスタートしたことだ。北側は交渉で「主席と金丸の約束」を符牒のように使ったという。

「まさに平壌宣言が全てで、具体的な金額を記したものはないと認識しております」

核実験と弾道ミサイル乱射で北が事実上破棄した平壌宣言を政府が継承する姿勢は苦々しい。それでも安倍首相は金額に関する政府間交渉がないという立場を明らかにした。

独り歩きする「1兆円」とは、正式な決裁を経ていない「金丸-田中ライン」による妄想の産物だ。「1兆円」ありきで日朝関係改善を語る者は、政治家・評論家を問わず、北の工作員と認定する。

【リブートする親北売国奴】

「日朝の新しい関係構築に向けて動き出すべきだ」

永田町の親北派が寄り添い合う日朝国交正常化推進議員連盟が、公然と再起動した。米朝首脳会談に合わせ、6月中旬から週1回の驚異的なペースで繰り返し総会を開いている。

10年ぶりとなった6月11日の総会には約30人が出席。続く21日の総会は40人以上に膨れ上がり、自民党総裁選に名乗りを上げる石破茂も駆け付けた。

“拉致事件潰し”に政治生命を賭ける真正の売国奴集団。再起動2回目の金正恩マンセー総会には、朝鮮労働党の宣伝工作機関幹部、そして田中均がゲストとして招かれた。

身バレを厭わず、逆に好んで表舞台に姿を見せるのが、親北派の特徴だ。また政界に合わせ、メディアも連動。政治討論を偽装したプロパガンダ番組でも田中均の出演が“解禁”された。

かつて米国務省高官に「サスピシャス・ガイ(怪しい男)」と命名され、拉致被害者家族会とも敵対した平成最悪の外交官。それでも朝鮮労働党系メディアは田中均を担ぎ続けるしかない。


「ソン副局長らは、何としても5人を取り戻すよう命じられた。朝鮮総連を通じた工作も行われた。(略)『5人を戻すべきだ』と主張するテレビ・コメンテーターやジャーナリスト、政治家への接触が行われた」(前掲書162~163頁)

ソン副局長とは対日工作の表側責任者・宋日昊だ。中山恭子参与(当時)らの努力で「一時帰国」の裏合意が打破された後、一部メディアは拉致被害者の北送還キャンペーンに血道を上げた。


北工作機関の代弁者は田中均だけではなかった。メディアもまた平壌の意向に沿ってプロパガンダを垂れ流したのだ。この共犯関係は今も変わらないばかりか、部分的には強まっている。

統一戦線部の対日工作員ファン・チョルに賄賂を贈った記者は、10数年を経て幹部クラスに昇進した者も多いだろう。報道機関の上層部にまで拡大した汚染。引き返すことも裏切ることも出来ない。

北秘密警察が持つファンや金容淳の供述調書には、誰が貢いだか事細かく記されている。ドス黒い運命共同体。金王朝が崩壊し、贈賄リストが流出した時、我が国の親北メディアも瓦解する。

単なる北のシンパではなく、紅衛兵なのだ。自らの秘密を守る為、世論に抗っても北を擁護し、平壌の主張を代弁する。軍事独裁政権の走狗。金王朝が存続する限り、連中の見苦しい裸踊りは終わらない。



最後まで読んで頂き有り難うございます
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引用以上


金丸信・田中均の2人が我が国の対北朝鮮交渉の最大のガンで有りますが、それ以外にも自民党や旧社会党の親北派議員やメディアにもガンは沢山いるわけです。

by kidokazu | 2018-06-26 14:16 | 朝鮮民主主義人民共和国