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新聞各紙は中国の九段線をどの様に報じたか?

   新聞各紙は中国の九段線をどの様に報じたか?

日経新聞


引用

ブリュッセル=森本学】南シナ海における中国の海洋進出を巡ってフィリピンが提訴した裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が海域のほぼ全体での主権を規定する「九段線」には国際法上の根拠がないと認定した。この海域で人工島造成や軍事化を進める中国の主張に対する国際的な司法判断が出るのは初めてで、原告フィリピンの訴えが認められた。日米や沿岸国などは中国への批判を強めそうだ。

引用以上

朝日新聞


引用

 各国が領有権を争う南シナ海問題を巡り、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が12日、中国が権利を主張する独自の境界線「9段線」が国際法上の根拠がないとする判決を出した。南シナ海問題を巡る初の司法判断。中国が進める人工島造成などの正当性は、これで国際法上は認められなくなった。

 中国は、判決を受け入れない構え。判決を強制的に履行させる手段はないが、無視すれば国際社会の批判が高まるのは必至だ。

 仲裁裁判はフィリピンが、南シナ海に関する中国の権利の主張や人工島の造成などが「国際法違反」として起こしていた。


引用以上


毎日新聞

http://mainichi.jp/articles/20160713/ddm/001/030/199000c

引用


 南シナ海のほぼ全域に主権や権益が及ぶとした中国の主張に対し、フィリピンが国連海洋法条約違反などを確認するよう申し立てた仲裁裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が主張の根拠としてきた「九段線」について、フィリピンの主張を認め「資源について中国が主張する歴史的権利には法的根拠はない」とする判決を下した。南シナ海の人工島で実効支配を進める動きについて、国際法上「ノー」が突きつけられた中国の「全面敗訴」に近い形で、中国政府は猛反発した。

中国の主張を巡り国際法に基づく判断が出されたのは初めて。

 中国は従来、九段線の内側の海域で管轄権を有するとし、これは、国連海洋法条約発効(1994年)以前からの「歴史的権利」と主張してきた。これに対し、南シナ海の岩礁について領有権を争ってきたフィリピンが2013年、中国の主張は「同条約に反しており無効」として仲裁裁判を申し立てていた。

 判決では、中国の主張する九段線の「歴史的権利」について「南シナ海で中国が独占的な管理をしてきた証拠はない」と断じ、中国の主張を退けた。

 中国は九段線の主張を背景に、南沙(英語名スプラトリー)諸島の七つの岩礁で人工島造成を行い、滑走路などを建設し軍事拠点化を進めていると批判されてきた。判決により、造成を継続することに対しては「国連海洋法条約違反」として、国際社会の批判が強まる可能性が大きい。

 判決ではさらに、七つの岩礁について、いずれも排他的経済水域(EEZ)が設定できる「島」ではなく「岩」か「低潮高地」と認定した。これにより、周辺海域での資源開発への主権的権利も中国は主張できなくなった。

 判決はまた、七つの岩礁での埋め立てと人工島造成が、サンゴ礁の環境に深刻な損害を与え、国連海洋法条約の定める環境保護義務に違反していると認定した。


引用以上


読売新聞

http://sp.yomiuri.co.jp/world/20160712-OYT1T50113.html

引用

 【ハーグ=横堀裕也、マニラ=向井ゆう子】中国の南シナ海における主権の主張は国連海洋法条約に違反するなどとしてフィリピンが提訴した仲裁裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、南シナ海をほぼ囲い込む境界線「九段線」は「歴史的な権利を主張する法的根拠はない」などとする判決を示した。

 南シナ海を巡る中国の主張に国際法に基づく判断が示されたのは初めてで、フィリピンの主張がほぼ認められた。中国は判決を無視する構えだが、主権を巡る主張の根拠が否定されたことになり、外交的に厳しい立場に立たされるのは必至だ。

 訴えで大きな焦点となっていたのは、「九段線」の法的根拠と、中国が南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島で造成を進める人工島の法的位置

以下有料記事

引用以上


産経新聞

http://www.sankei.com/world/news/160712/wor1607120035-n1.html

引用


 【ベルリン=宮下日出男】南シナ海における中国の主張や行動は国連海洋法条約違反だとしてフィリピンが求めた仲裁手続きについて、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が南シナ海の広い範囲に独自に設定した「九段線」には「法的根拠はない」と認定する裁定を公表した。中国の強引な海洋進出に対する初の国際的な司法判断で、「歴史的権利」という中国の主張が否定された。

 裁定は確定的な判断で上訴はできない。中国は一貫して無視する姿勢で、罰則など強制的に裁定に従わせる手段はないが、国際社会が司法判断の尊重を求める圧力を高めるのは必至。中国の立場が苦しくなる一方、南シナ海情勢は一段と緊迫化する可能性がある。

 仲裁裁判所は九段線を審理するか否かを留保していたが、裁定は「管轄権を有する」と認定。その上で九段線内の海域や資源について、「中国が歴史上、排他的に支配してきた証拠はない」と指摘し、九段線内の権益をめぐる「歴史的権利」という主張に、「法的根拠はない」と判断した。

 裁定は中国が実効支配する各礁を含め、スプラトリー(中国名・南沙)諸島の岩礁はすべて「島」ではなく、200カイリの排他的経済水域(EEZ)のない「岩」と、高潮時には水没して12カイリの領海も発生しない「低潮高地」と認定した。

 裁定はまた、フィリピンのEEZ内での同国漁船の妨害や人工島造成などにより、中国がフィリピンの主権を侵害していると判断。中国による埋め立てがサンゴ礁の生態系を大きく損なっているとし、中国の環境保護に対する義務違反を認定した。

 仲裁は2013年1月、フィリピンの申し立てを受けて開始。中国は参加を拒否したが、昨年11月には中国抜きで口頭弁論が開かれていた。


引用以上

   少なくとも各紙事実関係については、正確に報道していますね。朝日新聞がもっと中国の肩を持つ報道をするかと偏見してました。orz



by kidokazu | 2016-07-13 17:03 | 中華人民共和国